冬空の心

2002年12月14日
 熱がなかなかひかず、ベッドを脱走しては机でへばり、そしてこっそり日記を書く。筆をとるのは喜び。そして喜びは百薬の長。病は気から、です。

 天気予報によると今日は「WINTRY」の日だそうです。「冬らしい」とか「冬空の」とかいう意味です。私はこの可愛らしい音が気に入っていますが、イギリスのあまり変化のないどんよりした毎日の中で、「どの辺」が「今日はWINTRY」なのか外に出てみました(脱走)。

 空は厚い雲に閉ざされ、冷たいパラパラ雨。遠くを見やれば町や林が濃い霧に覆われている。日本のように悴んだりはしませんが、やわらかく冷たい東風が、いつの間にか骨まで冷やすのです。

 静かな冷気。詩情豊かな景観でした。車や人の騒音とは違いますよ。これが、「WINTRY」なのです。例えば雪の降った夜にふと感じる、独特の静けさと似ているかも知れませんね。

 いつの間にか姿を見なくなった鳥の行方や、冬眠している動物達、寒さにも関わらず元気に走り回っているであろう散歩の犬。

 そんなことを考えていると楽しくなります。なので、冬空は意外と好きなのです。

 そしてこんな日は、家の灯りや人が温かく感じますね。
 
 熱が下がらなくて拗ね気味の私に、夫がクリスマスツリーを買ってきてくれました。

 クリスマスツリー。冬ってやっぱりいいな。

追記:途切れたと思う道がそこにあった時は、嬉しいですね。それが人の作った道でも、自らの力で作った道でも。
 

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