(取り込み中)。

2003年1月10日
 心の中がお喋りになる日は、何故か日記らしいことを書けなくなる。

 町の本屋で英語版を見かけてから、「ボートの三人男」という本を思い出していた。作者はジェローム・K・ジェローム、訳は丸谷才一だったと思うが、イギリス的なユーモアと滑稽が詰まった上質な本だ。

 日常にいかにもいそうな人物像(犬に至るまで)が盛り沢山で、これが19世紀に書かれたものだと思うと「ああ、今でも変わらないなぁ」とつくづく頷くところが多い。

 19世紀当時ではテムズ川の歴史的、地理的なことを記された本として読まれたというのだから、ユーモアは普通に浸透していたのかも知れないと勝手に考えてみる。

 例えば釘一つ打つのに、「俺がやるから手を出すな」と言いいながら、釘からハンマーから脚立から周囲に全部持ってこさせて、本当に釘を打つのだけ一人でやる人っていそうだ。

 この本が今でもイギリス国内の旅行書として置かれている辺り、19世紀から評価が変わっていないのかも知れない。

 そして砂の中から美しい貝がらを探すように、上質の本と出合うことを夢見ている。本買いに行きたいなー。

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