水を想う日。
2003年7月16日 久々に大学の図書館に行きましたら、水辺で鳥達が寛いでいました。白鳥よりも少し大型で、頭と脚が黒い鳥が群れをなしているのですが、何という名前なのでしょう。その側ではハジロ(羽白)がちょこまかと泳いでいた。
夕飯にモロッコ風チキンを作ってみたら、美味しかったです。アリッサとギリシャ風ヨーグルトにクミンを少々混ぜて、鳥肉を漬けること2時間。後はオーブンで25分焼くと、旨味が凝縮した柔らかい鳥が出来上がります。(お姉様、お勧めですよ)。
イギリス人が書いた、イギリスの児童文学の世界を通してイギリスの心について考える本を読んでいました。著者は1926年生まれなので、一昔前の考え方になるのかも知れません。
その方はオックスフォード大学でルイス・キャロル等を師に仰ぎ、著名な児童文学の登場を目の当たりにしている。成長の過程でディズニー映画が登場したり、「クマのプーさん」が出版されたりしていて、その時の感動や感想が述べてあって面白い。家庭の姿も、両親はヴィクトリアンで、その生活の様子を伺い知ることが出来るのも貴重なことです。
著者が子供の頃から慣れ親しんでいるものに、「ナーサリー・ライム(マザー・グース)」があります。意味も知らない赤ん坊のうちから耳にし、言葉のもつ音やリズム、ストレス(強勢)を自然に取得していくと言います。
そして、意味が分かる頃になると、様々な想像や疑問を巡らせるようになる。
マザー・グースの世界について語るのは長くなるのでやめますが、お母さんが赤ん坊に歌って聞かせたり、ベッドの端にフレーズが書かれていたり、生活に溶け込んでいる感を受けました。マザー・グースには言葉遊びや警告、道徳など沢山盛り込まれてありますよね。
しかし、この著者は学者のせいか、観点が意表をついてきます。
彼に言わせると、「クマのプーさん」の主人公、プーは哲学的なクマらしい。
プーはソクラテスであり、アリストテレスであり、果ては道教まで心得ているという。
……そういえば、彼(プー)が一番したいと思っていることは、「無」だ。
しかも読み進めると、更に「方丈記」の鴨長明やヘラクレイトスとも同じことを言っているらしい。なんだか凄いクマに見えてきた。
こういう解釈の本は、初めて読みました。
しかし、詩に関する考え方はとても参考になります。まだ意味の分からぬ時に暗記した詩を、大きくなってからその詩に描かれた情景を目にし、口ずさんでみることの素晴らしさを語っている。
自分を振り返ると、昔、フランスの現地校の幼稚園や小学校でヴィクトル・ユーゴーの詩などを暗唱させられましたが……今、どのくらい覚えているでしょう(汗。
唯一残っているのは、詩を読むときの読み方くらいかも。
著者は言葉の音に拘り、「The Wind in the Willows」の日本語版の題名「楽しい川辺」についても批判している。原題のもつ美しさが損なわれているというのです。そこからもう物語は始まっているという考え方は、とても素敵だと思いました。
この本の良い所は、子供時代の視点、成長過程の分析、そして大人としての視点をもって語っているところだと思います。
例えば、ピーターラビットでも、お父さんがウサギパイにされてしまったことや、お母さんの注意などピーターにとってどうでも良くなってしまうように、子供の頃の著者にはピーターが無事に畑から逃げおおせるかどうかの方が大事だった。
大きくなると、そこに含まれた教訓について注意を払うようになる。
挿絵の役割は更に大事で、ピーターラビットの本などは、まだ字の読めない子供でもその絵を見ることで、母親が読み聞かせてくれる物語を覚え、ページを捲る場所を知ることが出来る。
児童文学との接し方について、考えるものがありました。
イギリス人の心が分かったとは言えませんが、見方についてはとても参考になりました。
夕飯にモロッコ風チキンを作ってみたら、美味しかったです。アリッサとギリシャ風ヨーグルトにクミンを少々混ぜて、鳥肉を漬けること2時間。後はオーブンで25分焼くと、旨味が凝縮した柔らかい鳥が出来上がります。(お姉様、お勧めですよ)。
イギリス人が書いた、イギリスの児童文学の世界を通してイギリスの心について考える本を読んでいました。著者は1926年生まれなので、一昔前の考え方になるのかも知れません。
その方はオックスフォード大学でルイス・キャロル等を師に仰ぎ、著名な児童文学の登場を目の当たりにしている。成長の過程でディズニー映画が登場したり、「クマのプーさん」が出版されたりしていて、その時の感動や感想が述べてあって面白い。家庭の姿も、両親はヴィクトリアンで、その生活の様子を伺い知ることが出来るのも貴重なことです。
著者が子供の頃から慣れ親しんでいるものに、「ナーサリー・ライム(マザー・グース)」があります。意味も知らない赤ん坊のうちから耳にし、言葉のもつ音やリズム、ストレス(強勢)を自然に取得していくと言います。
そして、意味が分かる頃になると、様々な想像や疑問を巡らせるようになる。
マザー・グースの世界について語るのは長くなるのでやめますが、お母さんが赤ん坊に歌って聞かせたり、ベッドの端にフレーズが書かれていたり、生活に溶け込んでいる感を受けました。マザー・グースには言葉遊びや警告、道徳など沢山盛り込まれてありますよね。
しかし、この著者は学者のせいか、観点が意表をついてきます。
彼に言わせると、「クマのプーさん」の主人公、プーは哲学的なクマらしい。
プーはソクラテスであり、アリストテレスであり、果ては道教まで心得ているという。
……そういえば、彼(プー)が一番したいと思っていることは、「無」だ。
しかも読み進めると、更に「方丈記」の鴨長明やヘラクレイトスとも同じことを言っているらしい。なんだか凄いクマに見えてきた。
こういう解釈の本は、初めて読みました。
しかし、詩に関する考え方はとても参考になります。まだ意味の分からぬ時に暗記した詩を、大きくなってからその詩に描かれた情景を目にし、口ずさんでみることの素晴らしさを語っている。
自分を振り返ると、昔、フランスの現地校の幼稚園や小学校でヴィクトル・ユーゴーの詩などを暗唱させられましたが……今、どのくらい覚えているでしょう(汗。
唯一残っているのは、詩を読むときの読み方くらいかも。
著者は言葉の音に拘り、「The Wind in the Willows」の日本語版の題名「楽しい川辺」についても批判している。原題のもつ美しさが損なわれているというのです。そこからもう物語は始まっているという考え方は、とても素敵だと思いました。
この本の良い所は、子供時代の視点、成長過程の分析、そして大人としての視点をもって語っているところだと思います。
例えば、ピーターラビットでも、お父さんがウサギパイにされてしまったことや、お母さんの注意などピーターにとってどうでも良くなってしまうように、子供の頃の著者にはピーターが無事に畑から逃げおおせるかどうかの方が大事だった。
大きくなると、そこに含まれた教訓について注意を払うようになる。
挿絵の役割は更に大事で、ピーターラビットの本などは、まだ字の読めない子供でもその絵を見ることで、母親が読み聞かせてくれる物語を覚え、ページを捲る場所を知ることが出来る。
児童文学との接し方について、考えるものがありました。
イギリス人の心が分かったとは言えませんが、見方についてはとても参考になりました。
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