ずっと、ずっと走りつづけてきた。

 思えばなんて遠いところに来たのだろう。

 気がついたらもう届かない。

 まだ、私は目にしているものの半分も謎を解いていないのに。

 それでも、走るしかなかった。

 目を、開けたくなかった。

 開けてしまえば、瞳の中に映る自分を見てしまうから。

 私は見たくなかった。そんな自分は好きじゃなかった。

 だから目を閉じたまま、ずっと走りつづけていた。

 だけど、もう私には支えきれない。

 誰にも聞こえない風となって迸る心の声。

 不安だった、寂しかった、切なかった、焦っていた、素直になれなかった……。

 全てが変わってしまった。時間は容赦なく私の瞳に問いかける。

 どこへ行くのか、どうするつもりなのか。

 どうしたらいいのかは、分かっている。

 だけど今の気持ちではまっすぐには進めない。

 置いてきてしまった、日溜り。

 手を伸ばしていますぐに戻りたいのに。

 それは叶わぬ願い。

 青空よ、受け止めて……。

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