潦。

2007年10月30日 樹羅の囁き
 「潦」は、にわたずみと読みます。
 雨で出来た水溜まりの水が、高低差を流れる様を現す言葉です。
 この一瞬を見逃さないところに、日本語の美しさを感じます。

 ・ドールのお話・

 造形村の細筆を手にしてしまうと、もう他のメーカーが買えなくなるほど、使い勝手が良いです。ペンを持つような重心のかけ方が、あっているのでしょうね。
 27?のメイクを頑張った後に気づく。…半光沢とつや消しで描いていました。67?には、つや有りのクリアで済ませていたので、盲点。そういう時に限って、会心の出来で、…泣けてくる。そして、「これはこれで気に入ったから、別のを光沢塗料で描く」という、ロクでもない根性も芽生える。
  
 ・樹羅の囁き・

 感情を一つずつ封印され、…再び取り戻すまでの話しを書いている。これは、昔書いたものの、完全書き直しだけど、…今ならば、とても親密に状況を考えることが出来る。

 忘れる時は、ふと思い出すことが出来る。
 失う時は…、いつ失ったかも、それが何だったかも、分からない。
 忘れた気持ちを取り戻す時は、懐かしささえ伴い、少しだけ怖かったり、或いはこそばゆかったりするもの。
 失った気持ちを取り戻す時は、…むしろ動揺も抵抗もなく、全く他人事のように「この感情は何?」と思う。

 ほんの数年の間に、実際に経験してしまったこと。
 だからこそ、今、自分でもう一度筆を執ろうと思った。
 とても、苦しく、とても、怖いこと。
 様々な登場人物の角度から描く文体でなかったら、今だに触れることすら出来ない。
 全てを取り戻した気持ちは、まだ、私にも分からない。
 何故なら、「全て」は永遠にないから。
 人は、日々どこかで新しい感情を吸収し、また、生み出していると思うから。
  
 ただ、プラス感情もマイナス感情も、どれも欠けてはいけない。これだけは、いつでも心に留めているつもりです。
 もし、毎日、一つずつ感情が失われていくとしたら…。
 最後まで、とっておきたい感情は、何でしょうか。
  

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