小さな種。

2007年11月22日 日常
 摩天楼を歩きたい。
 シカゴの街中みたいに、どーんと広い道に、上を見上げる気すらなくなる程に巨大なビルの下を、12月の景色を眺めながら歩きたい。
 一画には、煉瓦造りのスラム街。
 郊外のプライベードゾーンの住宅地の、信じられないくらいの静けさ。
 この対比を46階のマンションから眺めていた日々が、懐かしい。

 一方で、強力にフランスに帰りたい。
 個人的には、パリは全く落ち着いて歩ける街でもないが、リヨンは散策に向いていると思う。
 それでも、いかにも北の街らしいパリの気質に触れながら、ココアを飲んで一息つく瞬間が、恋しい。灰色の憂鬱さも、いつの間にか愛着が湧いてくる、不思議な街なのだ。
  
 思い出の場所を全て巡って、…来年こそはと願うことがある。

 12歳の頃に、パリで出会ってから、今、一緒に人生を歩んでいる彼…。今、一緒に歩いたら、あの頃の顔に戻るのかな。それとも、お互いが変わったことを再発見するのかな。

 新しい扉を開けるには、一度原点に還りたい。

 今年最後の、バジルの種の収穫。
 最後の力を振り絞るかのように、今までで2番目に肥えた種を残してくれた。
 その勇気に、切実な願いに、応えたい。

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