・考えるためのメモ・

 創作の山場を越えて、終わったわけではないのに、ボキャブラリーと心が燃え尽きかけています。
 朝の“樹羅の囁き”は、そういうことで貧困な語彙と表現で書いてしまって少し恥ずかしい…。
 でも、どれも私だから…。
 本当に、長い心の旅をしてきたような気分なのです。

 色々と心騒ぐことがあっても、呼吸をするように書き続けてきたのだから、あともうひといき、頑張らなくては…。
 人生で初めての千頁超え。
 裏プロットだけでも五百頁にもなった。
 こんなになった切欠は「とことん1つの物語を書きたい」という気持ちから。
 物語に対する全体の構成やまとまりを考えると、少々繊細すぎるところもあるのでしょう。登場人物も多くまたそれぞれの視点から描いたことで長くなった節もあります。
 でも、一度でいいから、とことん書いてみたかったのです。
 思いのたけをぶつけ、表現を追求し、世界を深める鍵を手にしたかったのです。
 主観的に、客観的に、様々な立場となって1つの物語を追求した結果、とても長い長い物語となりました。

 人には見せられるような出来映えの作品ではないのですが、毎日読んでくれた夫との間には、この一年間で変化がありました。
 それは、…長い間、対話では知ることの出来なかったお互いの心を見たこと。
 彼は作品を通して私の様々な顔を見、また読んだ彼の気持ちを聴くことで「彼はこんなことを考える人なんだ」と知ることが出来ました。
 そして、資料の提供、疑問・哲学のやりとり等会話も増えて、一年を振り返ると、とても近くなれたような気がするのです。
 この作品を書き続けることが、忙しい夫との心の架け橋となりました。
 ともすれば、一日30分と必要事項しか話せないような時間も、…努力をすれば広がるのだと学ぶこともできました。

 色々な意味で、歩み続けてきて良かった。
 長年乗り越えることが出来なかった、『寂しがりやの壁』に自分で梯子をかけてみて良かった。
 互いを理解し、尊重する喜びを味わえたことも…。
 
 日常あっての物語で、物語があっての私らしさで…。
 昔は芸術系の大学まで行ってカリカリしていたけれど、今は自分の歩幅で歩けることが嬉しい。
 素直な、ありのままの私の言葉と向き合えるのが嬉しい…。
  
 ハーブの風に、心の扉が開く夜。

コメント

Mimi
2009年7月24日4:41

milkさん

>色々な意味で、歩み続けてきて良かった。etc

ちょうど結婚記念日をお迎えになった後で、こんなふうに思えるのって、
素敵だなあって思います。

あまりに繊細でいらっしゃるが故に、壁を立てて守らなければいけなかったのだと思います。梯子をかける勇気。かけても大丈夫であることを確認するたびに、信頼をする喜びを味わっていかれて…。日常の中での歩幅も確認されていって…。

こうして、静かに心の扉を開けて、微風を入れるところを、見せていただけたことがうれしいです。私の心にまで風が入って来るようです。どうも、ありがとう。

milk
2009年7月24日9:20

Mimiさん☆

ありがとうございます。DNという場があること、また温かく見守ってくださる方がいることにとても感謝しています。心の内側を書くときは、とてもどきどきしてしまいます。でも書いたことで、漠然としていたものが形になってほっとしました。

☆カウンターはうっかり見落としていました。おめでとうございます。
 遅レスですが、「lovely」は素敵な言葉だと思います。とても便利で、互いの気持ちを温める魔法の言葉のようにも思えています。
 余談ですが、UKのテレビで「incredible」の単語をよく耳にして、日本ではあまり馴染みのない言葉なので「lovely」と同じくらい印象的で気になっていました(笑)。

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