銀の小鳥。

2009年9月24日 趣味
 今日はお約束のお熱…。
 人並みな生活は心身に堪えるようです。

 ・青菜わーるど・

 日差しが暖かいので、ベランダからぼんやりと観察をしています。
 観察をしていると、落ち着いて様々な算段や植物の様子が見えてきます。
 植物に変わりはないようですが、…植木鉢を線で結ぶように、地に光る筋が。
 …害虫が潜んでいるようです。

 植えかえをしたセリは土に馴染んだようです。
 秋の景色はどこか切ないので、青々とした緑は小さな喜びを与えてくれます。
 そろそろ、再びラディッシュの種まきを始めなきゃ。

 ・ドール・

 一週間後の大切な用事まで何事もありませんように、と思えば思うほど、様々なことが起こります。無事に解決していけますように…。
 

 銀の小鳥…。

 母が昔、仏のアンティーク屋で見つけたのだそうです。

 それは、貴族のご婦人が自らの物を、大切にしてくださる方に…と売っていたお店でした(仏のアンティーク屋には結構そういうお店があるようです)。
 ご婦人は、若い頃はオペラ歌手をしていたというとても綺麗な方だったそうです。

 アクセサリーは19世紀のものです。その時代の美術様式がデザインにあしらわれ、どれもエレガントで、ミステリアスで、ロマンティックなのですが…。
  
 銀の小鳥は、コートのボタンくらいの大きさのブローチです。
 可愛らしく繊細な銀細工で、花輪の中に翼を広げた小鳥が、嘴を花につけているデザインです。なんともいえない優しい雰囲気が、とても魅力的です。
 残念なことに表面が暗くなってしまいました。

 精密作業用のルーペをだして、銀磨き専用クロスで慎重に磨いています。 
 少し力を入れると、簡単に曲がってしまいそうなほど、薄く柔らかいブローチなのです。
 「綺麗になったら、写真に撮って見せてね」という母との約束を胸に…。


 銀の小鳥…。

 遙か海を渡ってきた小鳥…。

 手にとれば、小鳥を愛した人々の想いが伝わってくる…。

 作った人は、1ミリにも満たない小鳥の嘴まで大切に形にしていた。

 あのご婦人は、どんな風に小鳥を飾って楽しんだことでしょう。
 小さく、繊細ですが、欠けることなく小鳥は生きてきました。

 そして、母も大切にして、私のところへ…。

 長き旅をしてきた小鳥を、悲喜こもごもを見てきたであろう小鳥を、愛さずにはいられない…。幸せにしてあげたい、と優しい気持ちになれる不思議なブローチ。
   
 輝きをとりもどすよう、細かいところまで丁寧に、磨きます。
 ゆっくりと、手仕事をする日…。
 

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