・樹羅の囁き・
青い誘惑の空…。
眺めているだけで、心から全てが流されていく…。
日溜まり色の風と雲に彩られた、瞳に映る空の海…。
映るのは、思い出の空…。
新しい自分…。
乾いた不安に霞む未来…?
樹羅がわらう。
『空に境界線はありません』
空の海に、風の混ざる…。
無音の空が切ないのは、地上の音や匂いに染まらず、足跡をつけることすら叶わないから。
それでも青空を眺めるのは…。
存在し合う心地よさ。
日溜まりに佇む私と、ただ広がる青の海…。
ただ、向き合うだけだから…。
それだけで、いいから…。
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